「リファラル採用」を成功に導くカギ その1
「リファラル採用」とは、コストは無視できる程度で、社風にマッチした人材が長く活躍してくれる「夢の採用法」。
本稿では、この「リファラル採用」をどうやって進めればいいのか、ポイントを整理してお伝えします。
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①「スモールスタート」すること
リファラル採用の導入に失敗する企業がやらかしてしまうのが、最初から「よし、やるぞ!」と張り切って全社プロジェクトにしてしまうことです。
これがなぜいけないかというと、全社員が同じモチベーションでプロジェクトに協力することなどありえないからです。
年次が若い人もいれば、エンゲージメントの低い人もいます。彼らの意思統一を図るだけでかなりの労力です。
ゆえに、「まずは隗より始めよ」で行くべきなのです。
具体的には、社長をはじめエンゲージメントの高い優秀社員3~4人で固めた初期メンバーを発足し、成功事例を蓄積していきましょう。
初期メンバーで最初の半年~1年で数名の採用に成功し、再現性を確認しつつマニュアルを作成し、1年単位で部門別、部署別に導入していき、文化が醸成できた段階で全社プロジェクトに移行するのが正しいやり方です。
リファラル採用は、本格導入までに少なくとも1年以上を要するプロジェクトなのです。
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②社長が先導すること
中小企業の顔であり、かつ最高の営業マンは社長、貴方です。会社の魅力を誰よりも伝えられるのは社長、貴方です。
優秀な社員を採れれば貴方の負担が減り、利益と未来をもたらしてくれるのですから、面倒くさがらずに自分が先頭に立ち、面接やプレゼンのお手本を見せてあげましょう。
そんな貴方の背中をみて、メンバーが動き出します。
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③ビジュアルに訴えるプレゼン資料を作り、ロープレと改善を繰り返す
商品やサービス説明の時、プレゼン資料を作りますよね。採用においては商品・サービスは「会社」および「社員」で、ターゲットとなる候補者が「お客様」です。
今の時代、お客様に選んでいただけるような商品・サービスであると訴求するには口八丁手八丁だけでは力不足で、やはりビジュアルの力に頼るべきなのです。
プレゼン資料には少なくとも下記の要素を盛り込みましょう。
もちろん、候補者によってカスタマイズして、表紙に候補者の名前を書きましょう。その人だけのラブレター感が重要です。
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プレゼン資料に盛り込む要素
会社・事業概要・ビジョン
社長の人柄
社員紹介と会社の魅力紹介
会社の課題と未来像、候補者に提供できるメリット
こんな人と一緒に働きたい
候補者にお任せしたいこと
人事・キャリアアップ制度
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このように、「リファラル採用」を成功させるには、導入前に半年~1年かけて数名の採用からはじめ、その過程において本格導入のための再現性の高いマニュアルを構築していくことが、重要なポイントです。